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4-04-b01201-a
書 名性と愛情の心理
作 者フロイド/安田徳太郎・安田一郎訳
出版社角川書店
シリーズb1201

memo
【抄・序】


【目次】
p3…訳者のまえがき

p9…性の理論に関する三つの論文
p10……第2版のまえがき(1909年12月)
p10……第3版のまえがき(1914年10月)
p13……第4版のまえがき(1920年5月)
p16…第1章 性の常軌逸脱
p59…第2章 小児性欲
p97…第3章 思春期の改造

p137…「文化的」性モラルと現代の神経質

p163…愛情生活の心理学

p212…解説

【本文】
p16
 人間や動物における性の欲求という事実を、生物学では「性衝動」というものを仮定して表している。この場合、人々は栄養摂取の衝動、すなわち餓えとの類推に従っているのである。「餓え」にあたる命名は日常語にはない。それゆえ、科学ではこれにあたるものに「リビドー」(訳注−ラテン語で欲望の意味)という言葉を使う。

 通俗的な見解は、この性衝動の本性と特徴とについて一定の観念をもっている。すなわち、性衝動というものは幼児期にはなく、思春期に、思春期の成熟過程と結びついて現れ、一つの性が異性に及ぼす抵抗できないくらい強い引力という形をとって発現し、そしてその目的は性的な結合か、あるいは少なくともこの結合の途上にある行動であると。
 しかしわれわれは、こういった言い方の中には現実の非常に誤った描写が含まれているという根拠を手元にもっている。上の文をしっかり見ると、その中には非常にたくさんの誤りと、不正確さと、早まった結論のあることがわかる。
 ここでわれわれは二つの術語を紹介しよう。性的な引力(魅力)の発している人を性対象といい、衝動が駆りたてている行動を性目的とよぶことにしよう。そうすると、科学的にふるいをかけられた経験は、性対象と性目的の二つについて無数のずれがあることをわれわれに指し示す。それゆえわれわれは、このずれと仮定された規準との関係を徹底的に調べる必要がある。


【後記・他・関連書】


【類本】
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