書 名 | 楽しみと日々 |
作 者 | プルースト(マルセル)/窪田般彌訳 |
出版社 | 薔薇十字社 |
シリーズ | - |
【抄・序】 |
p6 人々はきっと、その悲しみまでもが楽しく、極めて多彩であると思うだろうが、その悲しみはすばらしい観察の精神、柔軟にして鋭敏、しかも真に精緻な知性によって、あるがままの姿で手引きされ、支えられているのである。この「楽しみと日々」なる暦は、空と海と森の調和ある描写によって、自然の時間を記し、また、仕上げも鮮やかな、丹念な肖像画と風俗画によって人間の時間を記しているのだ。 |
【目次】 |
p5…序言(アナトール・フランス) p19…ド・シルヴァニイ子爵バルダサールシルヴァンドの死 p65…ヴィオラントあるいは世俗の華 p87…イタリア喜劇断章 p135…ブゥヴァルとペキュシェの世俗趣味と音楽狂 p157…ド・ブレーヴ夫人のメランコリックな別荘暮し p193…画家と音楽家たちの肖像 p213…ある一少女の告白 p243…町での晩餐 p261…悔恨・夢想・時の色 p359…嫉妬の終り p409…あとがき |
【本文】 |
p353 海がわれわれの想像力を新たにするのは、われわれに人間生活のことを考えさせないからだ。だが、海がわれわれの魂を喜ばせるのは、海が魂と同じく、無限に、空しく憧れるもの、たえず落ちては挫折する飛躍、そして、永遠に甘美な嘆きだからだ。海はわれわれに魔法を掛ける。 |
【後記・他・関連書】 |
【類本】 |