書 名 | ヤハウェ信仰以前 |
作 者 | 永橋卓介 |
出版社 | 国文社 |
シリーズ | - |
【抄・序】 |
【目次】 |
【本文】 |
p111 第四章 トーテミズム トーテミズム Totemism は極めて複雑な社会的・宗教的現象であって、それに定義を与えることは不可能とされている。いまここに各民族のトーテミズムに共通する具体的特徴、しかもそこから基本的原理を導き出しうるものをあげて見ると、大体次のようになる。 (1) 集団がそのトーテムの名を集団自体の名としていること。 (2) そのトーテムの形象を集団自体の紋章として用いること。 (3) 集団の成員相互の婚姻を禁止し、族外婚 Exogamy を行っていること。 (4) トーテムに対するタブーを規定し、トーテム増殖の儀礼を行っていること。 (5) 集団の成員の相互的保護の義務を規定し、血族関係の概念を抱いていること−−である。 p112 セム族民族が、果してトーテミズムの段階を通過したかどうかは、俄に断定できない。もしその段階を通過したということが明らかにされたなら、イスラエル人についても自然に結論は出てきそうである。 |
【後記・他・関連書】 |
【類本】 |